のびしろと野心と

ジャニーズWESTさんのことや映画のこと。WESTさんののびしろと野心にほれ込みました。働く男はかっこいい。

『僕らのごはんは明日で待ってる』にいるジャニオタの化身

 映画はやっぱり映画館で見たい!とはいえ、我が家の近くにある劇場はイオン系列でもTOHO系列でもなく田舎の映画館なので、集客見込める作品しか来ないし、来るのも遅いし、まあ小さい街だからないものねだりなんだけどね。

今年は、遅ればせながらやってきた『湯を沸かすほどの熱い愛』『この世界の片隅に』『聖の青春』と濵田さんが出演している『破門』、昨日『僕らのごはんは明日で待ってる』を見に行きました。

僕らのごはん~、いろいろ面白かったので紹介したい。

 

僕らのごはんは明日で待ってる

無口で他人に無関心な高校生・葉山亮太(中島裕翔)は、明るく率直な同級生の上村小春(新木優子)と体育祭の競技「米袋ジャンプ」でコンビを組む。1位を獲得して亮太が喜んでいると、突然小春から告白され戸惑うものの、いつしか彼女に惹かれていく。二人は、ファストフードやファミレスで食事をしながら交際を続けるが……。(yahoo映画より)

 

感想の前に見に行った経緯なんですが

違う映画を見にいった時、予告で流れてきてぼんやり「純愛胸キュン系か」とスルーしていたんだけど(失礼)、何度目かの時に、原作:瀬尾まいこ 監督:市井昌秀というのを見て「えええええ!!!」となりまして。原作瀬尾さんなの?!市井監督って『箱入り息子の恋』じゃん?!好きだよ!と覚醒して、見に行くことを決意しました。

原作者の瀬尾まいこさんの小説、とても好きです。これは読んでなかったんですが、彼女の話はとても淡々としてるんだけど、主人公を甘やかしすぎないというか、ちゃんと失うものは失わさせるし、他力本願じゃハッピーエンドなんてやってこない。弱った心に人の優しさは染み入るし、感謝もするけど、それだけじゃ自らのハッピーエンドは開けないよね、という厳しさがちゃんとあるというか。

会話劇
とにかく二人がある意味説明口調っぽい会話を連ねながら、年月が過ぎていくんですよ。高校生から大学生(短大生)そして就職、と。意外と会話劇。会話の中で相手の言ったことを受け流したり、流せなかったものは立ち止まって聞き返したり、指摘したり、ハッとしたりしながら、とにかく淡々と、会話することによって、お互いの理解を深めていくし、自分自身の理解も深めていく。結果的に「自分探し」をしているのだけど、いわゆる「自分探しの旅」みたいなものを神格化しないのは、瀬尾さんらしい。ずっとテンポを保ったまま、こんなに丁寧に日常を描いてくれる映画って、なかなかないと思います。テンポが崩されなかったから、見終えたあとも同じ時間がまだ流れているような感じで、じんわりと、あたたまっていくような幸せを感じました。不思議な感覚。

ジャニオタの化身
個人的に面白かったのは、二人が別れたとき、葉山君は美山加恋ちゃん演じる大学の後輩と付き合うんだけど、この美山加恋ちゃんがすごい!芸達者だからなのか素なのかわからないくらい自然だったんだけど、その存在感が、超ジャニオタの化身で。量産型の若者過ぎて、こういう感じのひとコンサートにいるよね?!って
いう。美山加恋ちゃんが超かわいいのは承知の上ですのであしからず。それなのに、監督の狙いなのか、佇まいが完全にジャニオタのそれで、美山加恋ちゃんがいるシーンだけ『葉山君』が『Hey!Say!JUMPの中島裕翔さん』に見えてしまい、ひやひやしてしまうほど、軽くホラーであった。これは皆さんにも体験していただきたいです。
そしてきっとケンタッキーフライドチキンが食べたくなると思います・・・。